火星 【11月8日撮影】
火星 【11月8日撮影】
11月8日 19時の火星 |
さて、今回の火星画像はノーガイド撮影で火星が写野の端から端へ動いていく映像を5セット用意しました。それで、スタック可能となる素材フレーム総数は約2,300フレームありました。これまで使ってきたRegistax Version2では、火星をアライメントする際、火星が写野の端から端へ切り替わるときにアラインの的が火星を取り逃してしまっていました。要するに、画面が切り替わるとアラインに失敗するのです。本日はRegistaxのサイト(http://registax.astronomy.net/)から最新版にインスパイヤされたRegistax Version3をインストールし、早速使ってみました。
すると、画面が切り替わった際に火星を取り逃すと「火星どこ? もう一度アラインポイントを指定しる!」的なメッセージが表示され、火星の現フレームの位置を指定してやるとアラインを中断することなく続行できました。しかし、フレームの通し番号 2,064 を超えると「処理に失敗しますた。」的なメッセージが表示され、以後アプリケーションがフリーズして処理を受け付けなくなってしまいました。そんなわけで、10分近くかかるアライン処理を何度繰り返しても毎回2064番目のアラインに達するとフリーズしてしまうので、時間がかかりイライラしていました。
結局、DVの2,300フレームのうち数百フレームだけでアライン・スタックしたわけです。すると、DVのズーム率が小さかった影響で、解像度が低くご覧の通り小さな火星になってしまいました。また、S/N比はほぼ極限を極めているので、Registaxの癖でもある格子状のノイズが現れました。結局、S/Nが良いにもかかわらず格子状ノイズを除去するために後処理でガウスぼかしをかけざるを得ませんでした。
撮影日時 : 2005年11月8日 19時32分
※RegiStax Ver.3にてビデオ映像約300フレームをスタック合成&ウェーブレット変換処理
※その他のデータは1枚目と同じ
※RegiStax Ver.3にてビデオ映像約300フレームをスタック合成&ウェーブレット変換処理
※その他のデータは1枚目と同じ
こちらは、DVのズームを上げたバージョンですが、やはり火星高度が低いために光量不足、並びにシーイング不良だったのでしょう、ご覧の通り拡大した効果が無く、解像度も低いです。大シルチスの存在だけははっきり判りますが…。
Registax Version3で困ったことは、スタックしたフレームの数が表示されないことです。スタック処理中の画面には「n=」で表示されていますが、処理が終わった画面には何フレームスタックしたのか判らず、この画像も正確なスタック数が不明です。そんなわけで、Version3に乗り換えたら操作ボタンも替えられていて以前より使いにくくなってしまいました。