p2k8 blog mini

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◆金星日面通過

◆金星日面通過

イメージ 1

イメージ 2

1枚目:金星日面通過中の太陽
撮影日時 : 2004年6月8日 18時27分
撮影地 : 熊本県熊本市
撮影方法 : コリメート法
カメラ : NIKON COOLPIX995

Photoshop-E.にて画像処理 : 3枚モザイク合成,レベル調整,アンシャープマスク等

2枚目:金星日面通過中の太陽(日没直前)
撮影日時 : 2004年6月8日 19時00分
撮影地 : 熊本県熊本市
撮影方法 : コリメート法
カメラ : NIKON COOLPIX995

Photoshop-E.にて画像処理 : 写野回転,レベル調整,アンシャープマスク等

金星日面通過 1周年

さて、1年前の今日(2004年6月8日)は、122年ぶりの金星日面通過(太陽面通過)が見られた日でした。

というわけで、本日は金星日面通過1周年を記念しまして、当日私が撮影した金星日面通過の画像を一挙にご紹介しましょう。なお、画像と解説文は私のサイト「プレ天文」の中の「金星日面通過 画像集」ページからの転載です。元ページは以下URLです。


サイトにはFLASHムービーでの現象の解説も載せていますので、金星日面通過がどんな現象なのか判って頂けると思います。



金星と白斑・黒点

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608_1827_54p.jpg
日面通過中の金星の左側に白斑、下方には黒点が見えます。薄雲がかかっているため、太陽面には明るさのムラができています。

  撮影時刻: 18時27分
  動画モード(320x240pix)にて撮影
  54 フレームをスタック&ウェーブレット変換


金星

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608_1829_353p.jpg
太陽の淵と黒い金星の構図を大量スタックしてS/N比とシャープさを追い詰めました。ノーガイド撮影のため、金星が画面左端から右端へ日周運動で動いていく映像をRegistaxでアライメントしました。その影響で多少アイピース視野周辺の歪みを受け、金星・太陽の輪郭はそれほどシャープには出ていません。画像下部には大量アライメントの痕跡(フレームのはみ出し)が出ています。なお、この画像も薄雲を通して撮影したもののスタックです。

  撮影時刻: 18時29分
  動画モード(320x240pix)にて撮影
  353 フレームをスタック&ウェーブレット変換


金星の内合にクローズアップ

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608ven_clseup.jpg
太陽を背にした金星のシルエットを強拡大で撮影しました。青と赤の色収差が出ています。

3枚コンポジット


金星の内合にクローズアップ2

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608_1824_64p.jpg
こちらは動画形式で撮った強拡大のスタックです。
コリメート撮影の為、画面左部分にはアイピース視野のケラレ部分が、スタックしたフレームの数だけ現れています。金星の形は綺麗に真丸く現れています。さすが視直径1分角!

  撮影時刻: 18時24分
  動画モード(320x240pix)にて撮影
  64 フレームをスタック&ウェーブレット変換


雲も日面通過

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/ven040608.jpg
http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608_1808.jpg
金星と一緒に雲も通過中です。当日は雲が多かったのですが、寧ろ単調に見えがちな太陽と金星の競演に華を添えてくれましたね。


ノーフィルターの賜物 青空と黒い金星

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608ven_004.jpg
http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608ven_003.jpg
薄雲が太陽を覆っている間、ソーラーフィルターを外してのノーフィルター撮影に挑みました。動画で撮影したフレームを1コマ切り出したものです。
よく見ると、太陽の背景の空は水色ですが、金星は水色ではなく黒色になっていますね。興味深い実験結果です。

  動画モード(320x240pix)にて撮影


太陽全体

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/DSCN1381.jpg
太陽の中の左部分に金星が見えています。
薄雲ごしのノーフィルター撮影。


一番シャープに撮れた画像

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/DSCN1436.jpg
雲がかかって見える太陽面だからこそ、金星の存在が活きるんです。


夕日の中の金星

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/0002.jpg
日没直前に撮った、金星日面通過中の太陽です。
シンチレーションが激しくなって金星も多少ゆがんで写っていますが、
燃えるような太陽の中の黒い金星というのもまた面白いですね。

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/0001.jpg
太陽面は完全な露出オーバーですが、
57秒角もある金星のシルエットは太陽の光芒に飲み込まれることなく
しっかりと写っています。


夕日の中の金星 スタック

http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608_1902_195p.jpg
http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/image/040608/040608_1902_5p.jpg
20cm反射望遠鏡R200SSにてノーフィルターでデジカメコリメート撮影。地球大気と薄雲により適度に減光されており、夕日の赤が美しいです。
 デジカメの動画モードで撮影したMOV形式動画をAVI形式に変換後、Registaxにて195フレームをスタック&ウェーブレット変換。日没直前の激しいシンチレーションの中でしたが、195フレームのスタッキングにより、きれいな金星と太陽の輪郭が描出されました。なお、アイピースにより写野右側がケラれています。


  撮影時刻: 19時02分
  動画モード(320x240pix)にて撮影
  スタック&ウェーブレット変換 (1枚目: 195 フレーム 2枚目: 5 フレーム)


共通撮影データ
撮影日時: 2004年6月8日18時~19時 (時刻はそれぞれ明記)
望遠鏡:ビクセンR200SS (口径200mm・ニュートン反射)
バーダープラネタリウム社 アストロソーラーフィルター使用 (一部ノーフィルター撮影の画像有り)
カメラ:ニコンcoolpix995 アイピースビクセンLV10mm / 2.5mm


次回はいつ見られる?

次回の金星日面通過2012年6月6日です。
さらにその次は2117年12月11日です。
つまり、7年後の金星日面通過を見逃すと、次回は105年も先なので我々の生存期間中ではありません。
そんなわけで次回・2012年の金星日面通過は絶対にお見逃しなく!


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2006年11月9日には水星が / ´_ゝ`)ちょっと通りますよ・・・p2k5

開始日: 2005/2/9(水)