皆既月食【8月28日撮影】part3
皆既月食【8月28日撮影】part3
月にだいぶん光が戻ってきました。ちょうど月齢5ぐらいの形に見えています。
この写真では皆既中と同じく露出を1秒に設定して撮ったので、地球の影の中の部分も赤銅色に写っています。肉眼でも、赤黒い部分と白い部分が同時に見えて、普段決して見られない異様な月を見上げる事ができました。ョ
光っている部分は露出オーバーの為に真っ白にスッ飛んでいますので、こちらに露出を合わせて撮るとこうなります。
部分食 (食分:0.65) |
撮影日時 : 2007年8月28日 20時43分
露出時間 : 1/20秒×4
※1.9倍エクステンダー使用
露出時間 : 1/20秒×4
※1.9倍エクステンダー使用
太陽の光が当たっている部分に適正露出となり、普段の月面と同じような色合いに写りました。地球の本影の輪郭の詳細がよく判りますね。あと、太陽の光が当たっている部分も、この時点ではまだ地球の「半影」といううっすら暗い部分がかかっているので、本影部分に近づくにつれて表面が暗くなっているのが判ると思います。
この写真を撮った後、当地(自宅)の空は雲に覆われてしまい、なぜか月のあるところだけに雲が居座り続けて、歯がゆい思いをしながら雲が切れるのを待っていました。
テレビを付けると、NHKでしょうか、北海道名寄からの中継映像で現在の食の様子を見ることができました。全国的に悪天候のようで、こうして見られているのは西日本と北海道ぐらいなんだ、と有難く思いながらも、部分食の月を覆っている雲がなかなか取れず、ベランダの望遠鏡にスタンバイしながら横目で中継映像を垣間見ておりました。
そうして、ようやく雲が取れたのは部分食が終わった直後。
地球の影が月面向かって左側へと去り、ギリギリ影に接しているような状態です。地球の影の輪郭はボンヤリしているので、月の端っこはまだかなり暗いです。
部分食が終わったのは21時22分のこと。ですので、本影食が終わってわずか3分後の写真です。それにしても、1.9倍エクステンダーを装着して撮影する月面はすごい解像度です。
それでも皆既中は晴れて月食を存分に堪能できたので良かったです。私の場合撮影ばかりでカメラのファインダー越しにしか見ていないですが。
2004年から今回(2007年8月28日)までに見られた部分月食・皆既月食は5回になりました。今年は3月4日の月没帯食も見られたので、年2回目! 次回の皆既月食では追尾システムを万全にして、もっと長い露出で鮮明に撮りたいです。
ちなみに、今回は画像処理に4日も費やしてまいました…。(600万画素フル解像度デジタルカメラの直焦点の写真を)丁寧に切り出し&コンポジットしすぎて神経質です。
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