木星【コリメート撮影】
木星【コリメート撮影】
木星表面模様をコリメート撮影
さて、昨夜撮影した天体写真の新作を引き続きご紹介しましょう。昨日は月面クレーターの画像http://blogs.yahoo.co.jp/p2k5_net/1754958.htmlをご紹介しましたが、昨夜は月を撮った後、南の空に昇っている木星も撮影しました。昨夜はシーイングが良好で、北赤道縞、南赤道縞の2本のメインベルトが眼視でもハッキリ見えました。時代遅れな惑星デジカメ撮影
今の時代、Webカメラで数分間動画を撮影し、Registaxでスタック&ウェーブレット変換というプロセスが惑星撮影の常識になりつつありますが、私の場合機材不足で不可能です。まず、赤道儀がありません。GP赤道儀のモータードライブは2003年に火星を撮影している時に昇天してしまわれました。今はただ「どうせやるなら経緯台のほうが使いやすいのに…」と愚痴を言いながらも極軸の向きもデタラメな赤道儀を振り回して惑星ノーガイド・セルフタイマー撮影に勤しむ日々orz3枚コンポジットではS/N比が悪い
さて、今回撮影した木星の画像も、もちろんガイドなしで撮影したものです。シャッタースピードが1/8秒以上なら追尾しなくても惑星表面模様のディテール描出にはさほど影響しません。赤道儀が壊れた2003年の火星撮影で実証済みです(但し1/4秒以下の値になると顕著に悪化します)。そのため、今回の木星画像も1/15秒露出で撮影しました。1年半ぶりの木星撮影でしたので、ISO感度を上げるとデリケートなS/N比が著しく悪化するということを忘れていました。やはりISO設定を半分にして露出時間を1/8秒まで上げたほうが滑らかな画像が得られたはずです。木星は火星より単位面積あたりの輝度が暗いですから、必然的にシャッタースピードは長くせざるを得ないのです。というわけで、本日の画像のコンポジット枚数は3枚です。できることなら、ノーガイド撮影でも問題のないCOOLPIX995の必殺技を使いたかったのですが、カメラの故障でボタン操作が効かなくなっているためにできませんでした。それは、「動画撮影モード」と「マルチ連写機能」を使う方法です。いずれの撮影モードでも、解像度はそれぞれ320×240pix、640×480pix(光学ズームのみでデジタルズームは使えない)と低解像度なのですが、数十枚コンポジット枚数を稼ぐことができるので、ビデオ撮影並みにS/Nを上げることができます。以前はこの撮影法で好S/N画像を作れていたのですが、もうそれも不可能となり、本当にWebカメラやデジタルビデオカメラが恋しくなります。
言わずと知れた惑星撮影の王道Webカメラ「TO U CAM PRO」を手に入れたい、と指を咥えて待ち続けたこの3年間。未だに入手できていないのは、海外メーカーという壁があるからでしょう。そろそろ、ネットオークションなどという便利なものに手を染め、国内輸送のみで入手したいと意気込んでいますが、実現できるか不安です。何百枚・何千枚という数でスタック合成している方々が羨ましくてなりません。