土星【12月30日撮影】
土星【12月30日撮影】
さて、今年も残すところあと46時間足らずとなりました。いよいよ新しい年、2006年が幕を明けます。大晦日・元日は全国的に天気が崩れ、大雪が懸念される地域もあるようです。それでは、皆さんよいお年を。(通常、この挨拶は最後に書くべきです)。
さて、そんなわけでつい先ほど(午前1時過ぎ)、今年最後の惑星撮影をしてきましたので画像をご紹介しましょう。
今季初の土星撮影
遠ざかっていく西空の火星には見向きもせず、今シーズン初めての土星撮影に挑みました。今年7月に購入したDVでの土星の動画撮影はこれが初めてです。これまではデジカメのコリメート撮影をしていましたが、コンポジット枚数はせいぜい10枚が限度でした。今回の土星画像のスタック(コンポジット)フレーム数は161フレームなので、デジカメ時代と比べてS/N比が大幅にUP、土星の環もくっきりと捉えられます。シーイング不良
冬型も緩んでおり、放射冷却が強まる予報が出ている無風の夜だったにも関わらず、頭上高く昇りつめている土星像は絶えずボケたり二重にダブッたり一瞬シャープに見えたりしており、シンチレーションが酷かったのです。このため、残念ながら今夜の土星は、シャープな像は得られませんでした。とはいえ、カッシーニの空隙はなんとか確認できます。整えたい機材環境
今回はDVのズーム率が低く、この画像サイズ(320×240pix)が完成画像の等倍表示です。DVの光学ズームを最大にして撮影できなかったのは、追尾を行わないノーガイド撮影のためです。さらに、極軸の向きもデタラメで赤経微動ハンドルが付いていないため、写視外に外れた後の再導入が非常に困難なのです。赤緯ハンドルで赤緯方向のコントロールはできるものの、赤経方向は鏡筒を直接動かさねばならないのです。LV5mmアイピースで160倍ほどに拡大されているため、再導入は至難の業。だから晴れていても惑星DVコリメート撮影は面倒でやりたくないのです。今回は、ピント合わせも大雑把だったことも影響しているかもしれません。また、ノーガイドのためにスタックフレーム数はわずか161枚となってしまいました。早めに架台環境をリニューアルして、赤道儀も買い替えたいです。
さて、この日周運動の輝線と露出時間データを見てもお分かりのように、これもR200SS鏡筒で直焦点撮影した土星です。このように周辺の暗い星々と比較すると、遠いとはいえ土星がいかに明るいのかがよく判ります。もちろん、この画像で星が日周運動しているのは、追尾していないためです。
通常、このような画像を撮る場合は追尾して星を点に写すのですが、先述の通り私の機材環境では星を点に写すことができません。せめてカメラボディを回転させて北を上にするぐらいの配慮はするべきでした、申し訳ございません。