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部分月食-本影の拡大写真【9月8日撮影】

部分月食-本影の拡大写真【9月8日撮影】
9月8日未明に見られた部分月食。今日は撮影した写真の画像処理に時間をかけていました。

今日は直焦点撮影にて撮影した部分月食の写真のうち、地球の影部分をトリミングし、月食の進行が分かるように並べてみました。影の中を捉えるため、月面の適正露出値の10倍ほどの露出をかけましたので、食されていない部分は真っ白にすっ飛んでいますが、地球の丸い影の鋭いエッジと影の中の様子がうっすら分かります。

去年の部分月食では食分が小さく影の中ははっきり捉えられませんでしたが、今回は月食特有の赤っぽい色に写すことができました。

地球の影を捉える

半影食
イメージ 1
撮影日時 : 2006年9月8日 02:35, 03:02

部分食
イメージ 2
撮影日時 : 2006年9月8日 03:12, 03:19

イメージ 3
撮影日時 : 2006年9月8日 03:24, 03:32

ほぼ最大食
イメージ 4
撮影日時 : 2006年9月8日 03:44, 03:45

共通撮影データ:
撮影地 : 熊本県熊本市
カメラ : ニコン D70
望遠鏡鏡筒 : ビクセン R200SS (口径200mm 焦点距離800mm, F4)
撮影方法 : 直焦点撮影
※露出時間はめんどくさいので略。

最大食の写真では地球の影に覆われた月面の模様が分かりますね。もし月へ行き、この影の地点から地球を見ると、「地球による皆既日食」が見えています。月世界では反対に日食になるのですね。


地球の影を感じる

前回と今回の部分月食
イメージ 5
撮影日時(上) : 2005年10月17日
撮影日時(下) : 2006年9月8日

今回は地球の影の上側(南側)をかすめていきましたが、去年の月食では下側(北側)をかすめました。部分月食では必ず地球の影の南か北か、いずれかの端をかすめていくのです。

前回と今回の月食ピーク画像を上下に並べることで、地球の大きな影の形が想像できます。実際にはもっと上下の月の距離は離すと、地球の丸い影ができあがるはずです。宇宙の奥行きを感じますね。


次回は皆既

さて、今回は部分月食でしたが、来年2007年8月28日には待望の皆既月食が見られます。

皆既月食といえば最近では2000年7月、2001年1月、2004年5月に見られましたが、2004年の皆既月食は天気が悪く見られなかった地域も多かったので、もう5年以上皆既月食を見ていないという方も多いのではないでしょうか。そろそろ夜空に浮かぶ「赤銅色の満月」が恋しくなってきました。

近年は急速に一眼レフタイプのデジカメ(デジタル一眼レフ)が普及し、デジタル天体写真の質が5年前より大幅にUPしたので、高画素デジタル一眼レフで初めて捉えられることとなる来年の皆既月食はこれまでの月食写真の画質を大きく上回る素晴らしいものが得られることが期待されます。

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p2k6◇月食オタク

開始日: 2005/2/9(水)