【天体撮影】SXD赤道儀ファーストライト
【天体撮影】SXD赤道儀ファーストライト
ご無沙汰しています、しばらく冬眠状態でしたが、これが今年初めての投稿になります。2008年に入りブログ名とニックネームを少々変更させていただきました(ちなみに名前の由来は二千年問題・Y2Kより。呼び名はIDそのままでも結構です)。これからも逐一更新ではなく”月一更新”になるかもしれませんが、時々更新するつもりですのでどうぞ宜しくお願いします。
天体写真パワーアップ
さて、昨年末に注文したビクセン社のSXD(スフィンクス・デラックス)赤道儀がやっと届きました。これで長年の夢だった「ガイド撮影」のシステムが完成し、今までできなかった念願の星雲・星団、それに銀河の撮影ができるようになりました! 望遠鏡にデジタル一眼レフカメラをつないで、肉眼では見えない「深宇宙」を撮る…。この新しい機材環境で腕を磨き皆様に美しい天体写真をご紹介できるよう頑張りたいところです。この写真を2枚コンポジットして画像処理、トリミングすると以下のようになりました。↓
撮影テク
早速、ファーストライトとしてM42・オリオン大星雲を導入し、直焦点/ガイド撮影を行ってみました。南向きベランダからなので極軸の向きは大雑把に北へ向けるだけで、その粗雑さをアライメントによりカバー。アライメントは2点、M42と南西側に離れたもう一つの星(リゲルを選んだら「10度以上離れた星を選んで下さい」と怒られました)。基準星の1個目・M42はギリギリ南中過ぎで子午線超えていましたが、基準星2個目にシリウス使うと南中前なので子午線を通らぬよう鏡筒が一回転しちゃいまして、焦りました(この場合、両者の間隔が反対方向に一周して計算され、360度近くにもなるため精度が落ちる、というのを今回実践で学びました、いやはや)。撮影地である自宅は市街地なので1分も露光すればバックグラウンドがカブり始めました。空のコンディションによっても違うとは思いますが、宵のうちは市街光が眩しいので星雲撮影は条件が悪そうです。その為、露光は実質1分が限界でした。初めてなのでピントは大雑把ですが、天体画像処理ソフトにてサッと画像処理して仕上げると、これまで本でしか見たことのなかったオリオン大星雲の微細構造が現れてきて感動しました!。露光不十分なのに強めに処理して周辺減光など神経質にいじったので多少バックの色合いがおかしく感じる箇所もあります。なお念の為に申しますが、赤外カットフィルタは付いています。そのため、銀塩やCCDに比べ、青色成分が強い処理結果になるべきですが、この画像ではやや赤を強調しています。この辺も修行を積めば自然な表現ができるようになるでしょう、今回は撮れただけで満足です。
SXD赤道儀は往年の携帯ゲーム機のようなコントローラー「スターブック」を使い、導入天体を指定して自動導入できます。今まで手動でしか赤道儀を扱ったことがなかったため、ディスプレイの星図からたまたま目に止まったM50を選択して鏡筒がグイーンと動き、ピタッと停まって接眼部を覗いた先に見事な散開星団が見えていたのには本当に感動しました! いい時代になったもんだと…。