【直焦】月齢11 クレーター【コリメート】
【直焦】月齢11 クレーター【コリメート】
1枚目:月-Moon- 直焦撮影
2枚目:月面南部(ティコ・グラビウス付近)
さて、D70による直焦撮影にハマッている今日この頃ですが、R200SS鏡筒は焦点距離が短いため、合成F4となり、直焦撮影で撮った場合、撮像素子APS-CサイズCMOS(or CCD?)のD70では月はさほど大きく写りません。しかし、600万画素という高画素のため、トリミングしても充分な解像度を得られるのです。そんなわけで、今回はトリミングを前提として直焦撮影で月全体を狙ってみました。もちろん、先ほど撮影したばかりの月の画像です。当記事を投稿直後に読んで下さった方は(晴れているならば)西空にこんな形の月が見えているはずです、窓を見て確認してみましょう。
今回の直焦撮影において苦労した点は2点あります。
まず、ピントの追い込みです。やはりD70のファインダーを覗きながらドローチューブを繰り出してピント合わせを行ったのでは正確にピントが合いません。その為、テスト撮影を繰り返しながら厳密にピントを追い込みました。撮影直後にディスプレイを見てピクセル等倍まで拡大しピントが甘ければ、僅かにドローチューブを押し込む(または引き出す)ようにして、とにかくシビアなピント合わせを行いました。こんな時、幾つかの最新型一眼デジカメに搭載されている液晶ディスプレイのスルー画表示が恋しくなります。一眼デジカメではシャッター切るまで液晶ディスプレイに対象が写らない、という弱点は、D70を買う直前まで知らなかったので、(コンパクトデジカメCOOLPIX995を使い込んできた私にとって)それはあまりに不便極まりないものでした。ディスプレイで等倍表示した状態のままスルー画表示できるんなら、月面や恒星による最終ピント合わせもこんなに苦労しませんってば。
2点目は、カメラボディのミラーアップ振動によるブレ対策です。1/200秒程度でもミラーブレが発生することがあるようなので、ISO感度を犠牲にして1/800秒まで短くしました。S/N向上のためにコンポジットしようと3枚連写しておいたのですが、連写した3画像はピントが甘かったので、今回の採用画像はその前に撮った単体撮影の1枚のみです。アンシャープマスクは最大(500)にしています。ご存知かもしれませんが、月面はアンシャープマスクが最強に効く被写体です。特に月面クレーターはアンシャープマスクをかけることで見かけの美しさが大きく様変わりします。