木星一公転
木星一公転
今シーズンもまた、木星が見えてきました。 |
明け方の薄明の中、キリッとした寒さの中で東の空の木星を望遠鏡に導入していると、なんだか不思議な感覚にとらわれました。
「あれ? なんか昔にもこういうこと、あったような…」
そうです、私が天文デビューしたのは1992年のこと。偉大なる藤井旭先生の書籍「藤井旭のスターウォッチングガイド」にインスパイヤされて生まれて初めて木星を望遠鏡に導入し、初めて木星と対面したのが1992年12月だったのです。
あれからちょうど13年。木星が天球を一回りして、またおとめ座に帰ってきたのです。木星の公転周期は12年。正確には一公転プラス1年経ちましたが、ついに木星に一回りされちゃった、という感慨深い気持ちでいっぱいです。
人の一生と照らし合わせると木星二回りでおよそ一世代分進みます。長い年月です。そんな今シーズン初の木星を望遠鏡で導入すると、1992年12月に初めて見たときの新鮮な印象が蘇ってきました。低倍率アイピースで初めて木星を見たとき、木星の周囲に4つ綺麗に並んだ四大衛星(ガリレオ衛星)たちの光点がとても美しく、感動したのを思い出しました。と、よく考えれば今の私の年齢はちょうど木星2周り分です。
面倒なので写野回転していませんが、イオとガニメデが縦に並んでいるのが判ります。なお、ステラナビゲータで調べるとこの時Ⅱエウロパは木星の手前に重なっていました。今日は木星高度が低いこととシーイングが良くなさそうでしたので、木星本体のコリメート撮影は行いませんでした。近いうちにDVでやってみたいと思っています。