月齢23【6月20日撮影】
月齢23【6月20日撮影】
さて、今日(6月20日)未明、久しぶりに望遠鏡による直焦点撮影で下弦過ぎの月を撮影しましたので、ご紹介しましょう。
月齢23 |
月齢23(ニュートラル色へ補正) |
夏至の夜明け前
明日は夏至。1年のうちでもっとも昼の長さが長い頃です。そんなわけで、夏至の頃は夜明けも最も早いのです。当地・九州でも午前4時には空が明るくなり始めます。6月は、夜の短さに加えて梅雨の悪天候も続き、天体撮影がブランクしがちな時期なのです。なお、ステラナビゲータで調べてみると、北海道では午前2時過ぎると空が明るくなり始めるんですね、驚きです。標準子午線から東に離れているばかりでなく北極に近い影響で白夜効果も加わり、九州との薄明開始時間差は2時間近くに及びます。北海道でのサマータイム導入が頷けます。夜明けの遅い九州では、こんな夏至の頃でも5時ぐらいまではぐっすり眠れる暗さが保たれています。月齢23
さて、今回の画像は20cm反射望遠鏡にデジタル一眼レフカメラ(ボディのみ)を取り付けてパシャッと撮った写真です。カメラのシャッターボタンをじかに押すとブレますので、赤外線リモコンを使っての遠隔シャッターボタン押しです。今夜は空気の透明度が悪く、南東の空低く昇ったばかりの月は大気の減光効果によって赤っぽく見えていました。また、月の輝きも暗いため、シャッタースピード値を3桁ではなく2桁分の1秒にて撮影しました。しかも望遠鏡の架台がグラついていましたので、2枚目の白い月ではシャッターブレに見舞われました。シャッターブレとは、シャッターがパシャッと下りた際の弱い振動が接続している望遠鏡本体に伝わることによって起こるブレです。手ブレは起こらないようなシャッタースピードでも、何十倍にも拡大されている望遠鏡での撮影時にはブレも大きく拡大されてしまいます。シャッターブレを回避する方法としてうちわ等による望遠鏡側を人力でシャッター制御する「鏡筒開閉法」があるのですが、通常、惑星撮影には使えません。シャッターブレが回避できない場合、ISO感度を上げて速度を短くする方法もあるのですが、この場合、S/N比が犠牲になって画質が落ちます。そんなことよりも望遠鏡架台のクランプやネジをしっかり締めておくことが第一です。--------
p2k6◇月撮り馬鹿
p2k6◇月撮り馬鹿