【星野】夏の大三角【天の川】

１枚目：夏の大三角と天の川

撮影日時 : 2005年８月13日 00時18分
撮影地 : 熊本県阿蘇郡西原村
カメラ : ニコン D70
撮影方法 : 固定撮影
露出時間 : 212.30秒
レンズF値 : F3.5
露出制御モード : マニュアル設定
レンズ : Nikkor 18.0-70.0(mm) F3.5-F4.5
レンズの焦点距離 : 18.00(mm)
ISO設定 : 1000

※Photoshop-E.にて画像処理：ダーク補正、トリミング、レベル補正、アンシャープマスク、星座線加筆

ペルセ群流星は写らなかったけれど…

さて、昨夜はペルセウス座流星群の極大夜でした。この画像は昨夜、山へ行って撮った写真です。最初、熊本県南阿蘇村へ撮影しに行ったのですが、天気が悪くやがて本曇り状態になってしまいました。そこで、若干標高は落ちますが西原村へ移動しました。すると、そこへ到着して間もなくで雲が切れ始め、やがて満天の星空に恵まれました。夏の大三角を流れる天の川もくっきり！ 絶好のペルセ群日和♪と喜んでいたのもつかの間、20分ほどすると再び雲が多くなり、やがて空全体を覆ってしまいました。そんなわけで、今年のペルセ群の極大夜は曇りがちで、まともな流星写真は撮れずに終わってしまったのです。

はくちょう座は日本で例えると「大阪府」

身勝手な例えで申し訳有りませんが、全天88星座は全国47都道府県に例えることができます。例えばいて座は面積こそ小さいが銀河系中心部が通り全天（全国）で一番夜景の賑やかな所…「東京都」、さそり座は銀河中心近い天の川が通り、いて座に隣接する「神奈川県」。となると、離れたところにある大都市（銀河の大通り）「はくちょう座」、まさに大阪府です。となると、こと座が京都府、わし座が兵庫県か…。プレセペ星団（琵琶湖）を取り囲む星座（県）のかに座は滋賀県だな…。
あ、すみません、この話のことは忘れてください。

３分30秒の露出

デジタル一眼レフカメラによる星野写真は、銀塩カメラによるそれと比べてより短時間露出で暗い星々まで写し込むことができます。これはアナログ(フィルム)とデジタル(撮像素子)の違いによるものですが、この利点を生かしてノーガイドの固定撮影法でもご覧のように天の川を写し出すことができるわけです。はくちょう座のデネブのすぐ近くにある「北アメリカ星雲」もなんとか写っています。Ｈα光はデジカメの撮像素子では受光率が悪いので、この画像でも赤い様子は判りにくいです。なお、2002年10月に銀塩カメラで撮ったはくちょう座の写真は赤く写っています（下画像）。
http://www.geocities.jp/sub_ori/obs-pro2/obs010.jpg
なお、私はお恥ずかしいながら赤道儀を持っていないので、星野写真はノーガイド固定撮影しか行えないのです。

「天の川銀河」の暗黒帯

夏の大三角中央左よりの位置には、天の川の「空洞」があるのが判ることでしょう。これは暗黒帯といって、銀河系の光芒の前に見えない物質（ダークマター）があって、黒く見えているのです。銀河系の天の川だけでなく、様々な系外銀河にも見られます。

－－－－－－－－－－－－
流星捕獲に命を燃やすp2k5