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静止流星【8月12日撮影】

静止流星【8月12日撮影】
さて、夏の風物詩「ペルセウス座流星群」の活動もピークを迎えています。極大日は8月12/13にかけての夜と思われますが、前夜である本日8月12日未明(2時41分~4時13分)、デジタル一眼レフカメラの固定撮影にて流星撮影に挑戦しました。

カメラを連写モードに設定して、ティッシュの丸めたヤツをシャッターボタンの上に載せ、ガムテープでカメラボディにグルグル巻きにしてボタンを無理矢理押し込ませてフル充電したバッテリーを装着、30秒露出をバッテリーの尽きるまでひたすら繰り返す、という非常に野性的な撮影方法です。

昨夜、昨々夜と、流星撮影に最適な透明度の非常に良好な快晴だったのですが、仕事もあるので見ても撮ってもいません。初めて撮影に挑んだ今夜は一転して水蒸気が多い空で撮影に不向き。さらに、途中で薄雲に覆われてしまい、一段と悪条件に。

30秒露出で(バッテリーが尽きるまで)連続撮影した合計172枚を先ほどパソコンに取り込み、ディスプレイ全画面表示で確認したところ、雲に覆われた時間も長かった影響もあり残念ながらペルセ群の流星は一つも写っていませんでした。しかし、注意深く確認すると、撮影開始から152枚目の04時02分に撮影された画像に、なんと経路の極めて短い、いわゆる「静止流星」が写っているではありませんか。静止流星とは、流星の進む方向がこちらに向かって落ちてくるような流星のことで、見かけ上、移動がほとんどない流星のことです。

薄曇りで写る恒星の数も少ないながら、静止流星ならでは蓄光効果もあり、流星だけがひときわ明るく目立っています。ご覧下さい。


【固定】流星自動撮影152枚目

静止流星とうお座α星
イメージ 1
撮影日時 : 2007年8月12日 04時02分
撮影地 : 熊本県熊本市
カメラ : ニコン D70
レンズの焦点距離 : 29.00(mm)
露出時間 : 30.00秒
レンズF値 : F4.0

もちろん写野の流星付近をトリミングしています。いつも3大流星群の撮影の際にはズームレンズ広角端で挑むのですが、今回は流星を大きく写すことに重点を置き、広角端18mmから29mmまでズーミングしてカメラを放置しました。

薄雲が通過中のものと思われ、3.8等級の明るさのうお座α星の写りも悪いですが、流星は1等級ぐらいに写っています。ほとんど静止流星と呼べる経路の短さですので、何らかの流星群に属するものとなれば、放射点うお座くじら座か、といった点が考えられます。しかし、調べてもこの辺りに放射点を持つ流星群は年間を通して存在しません。無論、ペルセウス座流星群放射点からは大幅に離れていますので、同群の可能性はゼロです。となると、やはり散在流星でしょうか。

赤から発光開始、閃光を放った後、緑色になって消えていくという経過をたどったと考えれば、流れた方向は左上から右下に向けて、ということになります。


周辺星野
イメージ 2
(撮影データは同上。)

星座線を結んで調べるとうお座くじら座の境界付近でした。

今夜も晴れればペルセ群の撮影に挑む予定です。願わくば突発! 月が無いので今年は条件が最高です。
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開始日: 2005/2/9(水)