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【星景】 05/02/27 さそり座の写真

【星景】 05/02/27 さそり座の写真

イメージ 1

さて、今朝撮ったばかりのさそり座の星景写真をご紹介いたしましょう。

冬の枯れ木の間に煌くさそり~いて座

当地では今朝はこの冬一番の寒さとなり、-3℃まで冷え込みました。このため、素晴らしい透明度でいつも以上の星数が見えている状態でした。

ここ数日、作者は冬の枯れ木を取り入れた星景写真がブームとなっており、今朝もこの時期ならでは明け方のさそり座を冬の枯れ木と共に狙ってみました。銀河系中心方向なので、元々星数が多い領域ではありますが、今朝は氷点下まで冷え込んだため空気の透明度が高く、さそり座の微光星までぎっしりと写し込むことが出来ました。撮影に使用したカメラはいつもながらのNikon COOLPIX995です。連日お伝えしております通り、作者は来月、いよいよNikonの一眼レフデジタルカメラ D70を購入予定ですので、このCoolpix995での天体撮影もそろそろ終盤に差し掛かっているものと思われます。

さて、本日の撮影条件としては、月齢18、満月過ぎの月がおとめ座で煌々と光放っており、月明かりの中での撮影となりました。実は、もう暫く待って薄明のグラデーション(赤~紺)に溶け込むようなさそり座を撮りたかったのですが、時間の都合でそれは叶いませんでした。構図ですが、冬の枯れ木の枝分かれの合間から星がまるでクリスマスツリーの如く煌くシチュエーションを意図しています。

画像処理

画像処理ですが、まず万人に楽しんでいただけるよう、Photoshop Elementsにてさそり座のみに星座線を加筆しておきました。また、星野写真のアプローチとしてよく用いられるフつィルター、コーキン・デフューザー的な星を滲ませる画像処理を施してあります。この処理は作者が考えたオリジナルの処理法で、Photoshop Elementsの「フィルター」「その他」「明るさの最大値」のエフェクトを使って星像を拡張したレイヤーを、ガウスぼかしをかけたあと比較・明で淡く合成する方法です。これを拡張半径を色々変えたレイヤーを用意しておいて、それぞれアルファの値を変えて何層も合成することにより、見事な擬似的ディフュージョンエフェクト効果が得られるのです。そのため、CCDが捉える真実の星の像からは遠ざかってしまいますが、芸術作品として美しい星の輝きが表現されます。また、RGB各パラメータ毎のレベル補正により、ホワイトバランスの調整をしています。ちょっと写野が傾いていますが、今回はトリミングや画像回転はしていません。

さそり座の1等星 アンタレス

さて、釣り針のように連なるさそり座の星々ですが、釣り針の付け根から2つ進んだところに明るいオレンジ色の星があるのが判ると思います。これが、1等星「アンタレス」です。火星に対抗するもの、という意味のアンチ・アーレスが訛ってこうなったと言われていますが、そのアンタレスの敵である火星は、今いて座にいます。この画像には写っていませんが、今年10月には火星が地球に準・大接近しますので、これから徐々に東進しながら明るさを増してゆきます。春から夏、秋へ写るにつれて、ぐんぐん火星の明るさが増していく様子を眺め続けると、面白いことでしょう。また、釣り針の先端部分には大きな散開星団・M7も写っています。

□□ 撮影データ □□
撮影地: 熊本県熊本市
撮影日時 : 2005/02/27 05:34:12
カメラ: Nikon COOLPIX995
露出時間 : 47.84秒
レンズF値 : F2.6
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 400

PRECIOUS ORION - プレ天文
http://www.f3.dion.ne.jp/~p2k/index3.html


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3月からのプレオリは賢くなるまで縮小モードで逝きまーすp2k5

開始日: 2005/2/9(水)