p2k8 blog mini

イラストを中心にその他色々紹介**天体写真はこちらに移転しました→https://p2k8-net.fc2.net/

【星景】明け方の水星

【星景】明け方の水星

イメージ 1

イメージ 2

1枚目:明け方の水星 (1024×768pix)
撮影日時 : 2005年8月27日 05時08分
撮影地 : 熊本県熊本市
カメラ : ニコン COOLPIX995
撮影方法 : 固定撮影
露出時間 : 4.00秒
レンズF値 : F2.8
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 100

2枚目:上画像のトリミング (480×701pix)
Photoshop-E.にての水星部分をトリミング



どれが水星か、わかるかな?

1枚目の画像は、トリミングしていない生の画像です。さて、水星がどこに光っているか判りますでしょうか。2枚目の画像は、1枚目の画像の水星が写っている部分のトリミングです。朝焼けのグラデーションの中で、普通の恒星と同じようにポツンと光っているのが、水星(すいせい:太陽系第1惑星)です。


秋を告げる水星のきらめき

さて、毎年秋になると水星が1年で一番の見頃を迎えます。明け方の空で最も地平高度が高くなるのは公転軌道上で地球から見た内惑星(水星)の位置が太陽から最も西方向へ離れる「西方最大離角」の時なのですが、今年は例年より早く(という表現も変ですが)8月24日に西方最大離角を迎えました。水星は4ヵ月おきに地球と会合(=西方最大離角を迎える)ので、今年12月にも再び明けの東天で西方最大離角を迎えるのですが、地球の公転軌道の位置的に、8月~11月の間に西方最大離角になると地平高度が高くなる効果があるのです。


秋の夜明けは清々しい

この時期の水星西方最大離角はすっかり(自分の中で)秋の風物詩になっています。秋の夜は空気が澄んでいて、涼しくて、とても気持ちがいいのですよ。朝焼けも美しく、地平高度が低い水星も簡単に見つけられます。透明度の良さからみても、春の時期の東方最大離角と比べて、ずっと秋の時期の西方最大離角のほうが水星を見つけやすいのです。水星は地平高度が低いため、チカチカと明滅を繰り返すような独特の見え方をします。


望遠鏡で水星を見よう

望遠鏡で見ると、満ち欠けしながら大きく(小さく)なっていく様子を見ることができますが、いかんせん視直径が小さく、地平高度の低さゆえにシンチレーションの影響をモロに受け、はっきりとした水星の形は判りにくいでしょう。いっその事、望遠鏡で拡大して見る場合は、昼間の青空の中で見たほうが良いですね。水星は太陽に近いために月や金星よりも単位面積あたりの輝度が大きく、昼間でも(望遠鏡では)はっきりと見えます。去年の暮れ、明けの東天の水星を導入してそのまま追尾し続けていたら昼間になってもはっきり光って見えました。

------------
来年は水星日面通過♪p2k5

開始日: 2005/2/9(水)